LPIC-1 必須システムサービス(主題 108)まとめノート

更新

LPIC-1 102試験の主題108「必須システムサービス」の学習内容を整理するために自分用にまとめたノートです。

出題範囲と重み(括弧内)

  • 108.1 システム時刻の管理(3)
  • 108.2 システムのログ(4)
  • 108.3 メール転送エージェント(MTA)の基本(3)
  • 108.4 プリンタと印刷の管理(2)

登場する単語マップ

初見の単語が多かったため、マップしながらどこの何なのか。メモと疑問点をまとめました。

  • 主題108
    • 108.1 システム時刻
    • 108.2 システムログ
      • rsyslog
      • facility
        • kern user daemon
        • auth authpriv syslog
        • mail lpr news uucp cron
        • local0〜local7
      • priority
        • emerg alert crit err
        • warning notice info debug
      • systemd
      • ローテーション
        • logrotate
        • /etc/logrotate.conf
        • /etc/logrotate.d/
        • rotate weekly monthly
        • compress create
    • 108.3 メール
      • MUA: ユーザーがメールを読み書きするクライアントMTA: メールをサーバー間で転送するMDA: 届いたメールをメールボックスに配達するMUA / MTA / MDA
      • SMTP
      • メールエイリアスMTA の実装
        • Postfix / Sendmail / Exim
      • コマンド
        • mail / mailq / newaliases
      • 転送
        • /etc/aliases
        • ~/.forward
    • 108.4 印刷
      • CUPS
        • cupsd / IPP
        • /etc/cups/
      • 印刷する
        • lp / lpr
      • 状態を見る
        • lpstat / lpq
      • ジョブを消す
        • cancel / lprm
      • 管理する
        • lpadmin

108.1 システム時刻

date コマンド

date はシステムクロック(カーネルが持つ時計)を表示・設定するコマンド。

注: ハードウェアクロックは触らない。そちらは hwclock。多くの問題集で「date が設定するのはシステムクロックかハードウェアクロックか」が問われる。

システムクロックを 2026年9月2日 23時10分40秒 に設定する方法。

date -s "2026-09-02 23:10:40"
date 090223102026.40

hwclock コマンド

hwclock はハードウェアクロック(マザーボード上の電池で動く時計。RTC)を表示・設定するコマンド。

注: 2つの時計の間で時刻をコピーする方向をオプションで指定する。

覚え方

-s は system クロックへ書く、-w は write でハードウェアクロックへ書く。

システムクロックをハードウェアクロックに合わせる2つの方法

hwclock -s
hwclock --hctosys

chronyd と chronyc の違い

chronyd は NTP サーバーと通信してシステムクロックを補正し続けるデーモン本体。chronyc はその chronyd に状態の問い合わせや指示を出すクライアントコマンドで、自身は時刻を合わせない。

注: そもそもの Chrony とは、正確かつ効率的にシステムの時刻を同期するための NTP 実装ソフトウェアで、従来の標準ソフト ntpd に代わる、現代の Linux に最適化された新しい NTP ソフト。

/etc/chrony.conf の設定項目

  • 「どこから時刻をもらうか」の server / pool
  • 「どう補正するか」の driftfile / makestep / rtcsync
  • 「誰に配るか」の allow

server の書き方例。

server   接続先NTPサーバ   オプション
  ↓             ↓             ↓
server   ntp.example.com   iburst

systemd の timer ユニット

「いつ実行するか」というタイマーのスケジュール設定は、/etc/systemd/system/ の .timer ファイルの [Timer] セクションで管理する。

108.2 システムログ

システムログの流れ

  1. 各サービス・カーネルなど
  2. systemd-journaldログを収集・管理
  3. journalログが保存される
  4. journalctlログを検索・表示

/etc/rsyslog.conf の設定

届いたログを、どこに・どう出力するか決める振り分けルール帳。

書き方例

# 1行が1ルール。左に「どのログか」、右に「どこへ出すか」
# ファシリティ.プライオリティ   出力先
*.info;mail.none   /var/log/messages   # info 以上。mail は除く
authpriv.*         /var/log/secure     # 認証関連はすべて
mail.*             -/var/log/maillog   # - は非同期書き込み
*.emerg            :omusrmsg:*         # 全ユーザーの端末へ
*.*                @192.168.1.10       # UDP で転送(@@ は TCP)

ログはどこから届くのか

  • カーネル: カーネルメッセージ。ファシリティは kern
  • 各デーモン: sshd や cron、postfix などが syslog の仕組み(/dev/log)へ送る。ファシリティは daemon、cron、mail、authpriv など
  • ユーザーやスクリプト: logger コマンドで送る。ファシリティは user
  • systemd-journald: journald が受け取ったログを rsyslog へ転送する

journalctl ができること

systemd のログ(journal)を検索・表示するコマンド。

特定の systemd unit のログを確認する

journalctl -u sshd

発生するログをリアルタイム監視する

journalctl -f

108.3 メール転送エージェント(MTA)

メールエイリアス

新しいメールエイリアスを MTA に追加する際には /etc/aliases を編集する。編集後、newaliases で設定を反映できる。

これだけは打っておけ

環境ぶっ壊して復帰するのめんどくさいから暗記で終わってしまいがちだけど、これだけは打っておけな壊さない読み取り系コマンドまとめ。

分野打つコマンド見るところ
時刻timedatectlシステム時刻・RTC・タイムゾーン・NTP 同期の有無が1画面に出る
HW クロックsudo hwclock -rハードウェアクロックの値。date とのずれを比べる
chronychronyc sources同期先の一覧。先頭の ^* が今使っているサーバー
chronychronyc trackingstratum と offset。どれだけずれているか
journaljournalctl -b今回の起動以降のログ。-b -1 で前回の起動
journaljournalctl -p err -berror 以上だけに絞る。priority の名前がそのまま使える
journaljournalctl -u ssh.serviceunit 指定。-u の後ろは unit 名
rsysloggrep -v '^#' /etc/rsyslog.confコメントを除いた有効な設定行だけを見る
MTAmailqメールキュー。空なら Mail queue is empty

logger と journalctl -f を組にして打つ

自分でログを発生させて、それが届く様子を見る。端末を2つ開く。

# 端末1: リアルタイム監視を始める
journalctl -f

# 端末2: ログを1行送る
logger "LPIC TEST"

端末1に LPIC TEST が流れてくれば、logger → journald → journalctl の経路が確認できたことになる。

注: hwclock -s / hwclock -w と newaliases は書き込み系なので表から外した。向きを確認したいだけなら hwclock -r と date を見比べれば足りる。